第2戦 オンスタックル CUP 結果

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オンスタックル

 

HOT2019 第2戦 オンスタックル CUP

 今年は例年になく梅雨らしい梅雨が続いている7月7日七夕の日。開幕戦のHOTを制したボトムワインドでお馴染みの「オンスタックル」様がメインスポンサーということで第2戦が開催された。なんと7月に入ってから一度も気温が30℃を超えていないという状況でどのような展開となったのかレポートしていこう。

 

前日までの浜名湖

 前述の通り、長雨続きで日照時間が極端に短く、気温も低い日が続いただけでなく、前日プラクティスの前夜には大雨が降り続いたため土曜日は激しい濁りが全湖に広がっていた。会場となるボートクラブカナルのハーバーや水路にはコーヒー牛乳と化したドチャ濁りの水が押し寄せ、それは庄内湖から1番筋までを覆っていた。そして例外なく細江湖、猪鼻湖も濁りは入り浜名湖全域が濁った状態となった。ただし、常時潮は入れ替わっておりエリアによってはその濁り具合も少しのズレ(時間帯・場所)でかなりの差があることに気付いていたアングラーも多かったのではないだろうか。

 そして、この気温の低い中で降った雨がもたらすのは水温低下である。本湖は23~24℃台とこの時期としては低めであるが問題は流入河川に近いエリアである。本来であれば夏のトップパターンが炸裂する時期ではあるのだが、一時今年も開幕後に絶好調と情報がまわっていたこのパターンも崩壊しているとの声が続出。特に流入河川周辺では20℃台まで水温が下がり、濁り+低水温というコンディションになったのである。

 

当日の状況

 当日の天候は薄日が差す曇りで安定した天候。風もほぼ無風で10時すぎからようやく南の微風が吹いてくるといった状況。当日のタイドグラフは以下の通り。潮周りは中潮で午前8時27分に満潮で潮位116cm、その後15時27分に干潮で潮位12cm。つまり実際にはスタート後10時半くらいまでは上げ、そこから帰着まで下げというタイミングであった。

 

なぜか激シブのシーバス

 今回の参加者は全部で55名。その内ウエイインに成功したのは32名でウエイイン率は58%。さらにウエイインされた魚のその内訳はマゴチが23本、キビレ18本、クロダイ12本、ヒラメ4枚にシーバス4本…。なんとシーバスがたった4本だったのである。通常濁りが入るタイミングではよほどのことが無い限りシーバスが爆発するエリアが必ず存在し、少なくとも前日プラクティスでは実際に筆者はシーバスを連発していた。実は今回シーバス戦になるのではないか、と思っていたほどだ。それがこのような結果である。濁りの入った今回の浜名湖がいかに厳しいコンディションだったかがよくわかるデータと言えるであろう。

 

ボトムワインド新時代の予感

 あえてここのセクションのタイトルは開幕戦のストーリーと同じ「ボトムワインド新時代の予感」とさせていただく。開幕戦では初出場初優勝をボトムワインドで飾った柳館選手の登場で“新時代の予感”とした。豊富な練習量、GPS魚探の無いレンタルボートでの参戦、水深すらロッドやラインの長さで測る、そんな環境でも圧倒的に釣り勝つスタイルに感銘を受けてのタイトルであった。ちなみに柳館選手は第2戦も見事7位入賞を果たしている。

 

 そして今回はボトムワインダーとしてはお馴染みの松田秀生選手にスポットライトを当てたい。まさに“新時代の予感”がする釣れ方だったのだ。松田選手自身は4位入賞とサスガなのであるが、実は3位入賞の村田選手と準優勝の清水選手は松田選手からのアドバイスを受け、同じ釣り方、同じスポットを攻めてほとんど差が無い程の結果を出したのだ。しかもこの3人、ウエイインした魚種もまったく同じでビッグクロダイ×1にナイスキビレ×2という究極のチヌ系ミックスバッグ。

 

 さらに言えば松田選手と同船の山嵜選手も11位入賞でいかにエリアと釣り方が正解だったのかが理解できる。まわりくどくなったが、なぜ新時代の予感としたかはあまりにも今までのボトムワインドテクニックと一線を画すためだったからである。表彰台インタビューでは隠すことなく公表していただいたが、あえてここでは詳細に触れないこととしたい。とにかくそのくらい衝撃的なボトムワインドテクニックを駆使していたのである。

 また、5位入賞の伊藤選手もボトムワインドのみでマゴチをリミットメイク。なんと表彰台の4人がボトムワインドというその強さが圧倒的な結果となって表れたオンスタックルCUPであった。

 

ビッグマゴチ降臨

 しかし、そんなボトムワインドに待ったをかけたのが優勝の森田選手。近年マゴチの激減でめったにお目にかかれなくなった60センチアップのビッグマゴチであるが、なんとそんなメガマゴチを3本揃えてウエイインしたのである。ウエイトは2位に1キロ近い差をつけて4,610g!!  これを猪鼻湖のピンスポットで狙い撃ち、シャッディングのみで攻略した。バラシた同クラスのマゴチもいたが、上3本でこのウエイトを叩き出し、見事ブッチギリの優勝を手にしたのである。

 

 

今回のウエイインターゲット内訳とヒットタイム

  キビレ クロダイ マゴチ シーバス ヒラメ
~8:30 7 3 5 2 2
~9:00 2 1 2    
~9:30 1   3    
~10:00 1 2 2    
~10:30 2 1 2   1
~11:00 4 2 3    
~11:30     1 1  
~12:00 2 1      
~12:30       1 1
~13:00          

 

 

ターゲット別のヒットエリアは以下の通り。

  キビレ クロダイ マゴチ シーバス ヒラメ
庄内湖 6 5   1  
中央航路 6   9 1 2
鷲津航路 10 2 3    
渚園北   1      
伊目     1    
猪鼻湖 1   3    
S字航路         1

 

 今回のヒットタイムは珍しくスタート直後が全魚種において最も口を使った時間帯であったことがわかる。HOTはスタート時間が通常7時過ぎとなることから、日の出時刻はすでに過ぎ去り、朝マズメのモーニングバイトは皆無といった状況でスタートする。しかしながら今回は明らかにプレッシャーの低い時間帯、そしてタイドは上げの時間帯が良かったようである。特徴的だったのはヒットタイムが7時台と回答したアングラーが多かったこと。これまでのHOTではおそらく一度もなかったことである。フィールド全体がジアイに突入していたとも考えることができるが、いかにこのようなプライムタイムを逃さずにスコアメイクするかがHOTではキーとなる。

 

 さて、次戦は9月29日に開催される「スズキマリン」cup。シリーズ後半の重要な一戦であり年間チャンプの可能性もここで数人に絞られる。シビアな戦いが初秋の浜名湖で繰り広げられる。

 

 

 

 (report:小野田賢一) 
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