2011 第4戦「まぐろの海商カップ」 大会結果

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第4戦 STORY

2011年最終戦!HOT 第4戦 まぐろの海商 cup !!  まぐろの海商

HOT第3戦以降なかなか秋のパターンがハッキリ現れない浜名湖で、11月6日HOT最終戦が開催された。

 ここまでの年間チャンプ争いは熾烈を極め、暫定1位がここまで優勝1回と準優勝2回というほぼパーフェクトな展開をしてきた88Pt.の黒田選手。それを追うのが7位、3位、4位と非常にハイレベルな順位で安定している79Pt.の内山選手。さらに5位、10位、9位とこれまた安定感抜群、昨年の年間チャンプ鈴木選手が69Pt.で続き、事実上年間チャンプ争いはこの3選手に絞られた。

 黒田選手と内山選手のポイント差は9Pt.。仮に内山選手が優勝しても黒田選手が9位以内に入賞すれば無条件で黒田選手の自力年間優勝が決まる。万一、同ポイントでフィニッシュするようなことがあっても第3戦までの黒田選手の総ウエイトが16,735g、内山選手が11,275gと5キロ以上の差があることから、黒田選手が断然有利。

 2年連続の年間チャンプを狙う鈴木選手はこの上位2名がコケて上位入賞することが絶対条件となり、この3選手の結果に注目が集まった。

 

● 前日までの浜名湖の状況

 浜名湖の状況は水温が下がりきらずになかなか秋本番とはいかない様子。それこそ気温は連日20℃を超えており11月とは思えない暖かさが続いた。

 その影響からか、まるで晩夏から初秋を思わせるようなパターンがHOT最終戦の2週間前あたりから成立するようになってきた。なんと奥浜名湖へ大量のベイト(イワシ系)が入り、オープンエリアでベイトに着くシーバスがイージーに釣れ出したのだ。サイズは20cmのミニマムシーバスから70cmクラスのキッカーまで様々。

 これが女ヶ浦沖を中心に誰でも釣れる状況がHOT最終戦前日まで続いた。

 

● HOTスタート12時間前からの激変。

 そんなイージーな状況が10日以上続いていたため、プラクティスに入った選手からはかなり景気のイイ話が聞かれ、これは今年のマゴチフィーバー時のウエイイン率を更新するかも!と期待が膨らんだ。

 前日もほぼ変わらず「見えてる」選手が続出。朝イチのモーニングバイトがメインだが、粘れば釣れる状況ということで最終戦こそは!と意気込んだ選手も多かった……が、しかし……。

 

 フタを開けてみればウエイイン率35.7%といつものHOTよりちょっといいかな?程度。なんとそれまで好調だった中浜名湖のオープンエリアのパターンがたった1日で崩壊していたのだった。

 実はHOT前日の夜からはここ最近の秋晴れが続いた日とは逆の、少しまとまった雨が降ったのだ。それはHOTスタート後も続き、結局帰着時までけっこうな雨が降っていた。その雨によりオープンエリアで簡単に釣れていたシーバスが突如釣れなくなったのである。

 

● 困惑する選手たち

 朝のスタート後は予想通り大半のボートが女ヶ浦沖に集結。しかしフライト直後のモーニングバイトをタイミング、スポット、ルアー、そして運を味方に付けた選手数名のみがチャンスをモノにしただけで、あとの大部分の選手はキーパーサイズ40cmにとどかないチーバスをキャッチしたのみと昨日の展開がウソのような状況に激変。粘ってもサイズが出ないことから開始1時間を経過したところで徐々にボートは少なくなっていった。

 

● 北上した?ナイスサイズのシーバス。

 当日の女ヶ浦沖は凄まじいボイルの嵐。しかしそのどれもがキーパーには満たないスモールサイズのシーバスで、鳥も多くグルグルと旋回していたがこのチーバスたちに反応していたもの。キーパーサイズのシーバスは非常に少なく、前日までイージーに釣れていた群れはどこへ?その答えになる釣りをした選手が実は数名存在したのである。正直それを結果として出した選手自信も「読み」でシーバスの動きをとらえたのではなく、「運良く」鳥を発見した、ボイルに遭遇した、というもの多かったがこの引き運もトーナメントにおいては大事な実力になる。

 実は厳しい状況に一転した女ヶ浦を尻目に爆発していたエリアがある。1ヶ所目は佐久米エリアのごく狭い一部でここはトーナメントタイム終始ボイルが頻発していたという。このエリアを見事発見しシェアしていたのが今大会絶好調の内山徹選手。ボイルしているにもかかわらず反応はなかなか渋く、それでも6本をキャッチ。

 2ヶ所目は通称ホンダ前と呼ばれる浜名湖最奥の都田川河口西側エリア。ここもシーバスが入ってきており、ビッグシーバス1本で3キロオーバーという佐々木通選手が結果を出した。佐々木選手は女ヶ浦組以外では唯一前日からこのエリアのポテンシャルを発見しており、数度のバラシがあったとのことで優勝のチャンスがあっただけに実に惜しい1本でのウエイインとなった。

 その他にも女ヶ浦以外の奥浜名湖エリアで複数のキーパーをキャッチした選手が存在し、雨が降ったことで何かが変わりキーパーサイズのシーバスが動き、北上したのは間違いないと言えるだろう。

 

● 絶対王者の誤算

 ここまで3戦を終えての平均順位、1.67位。大注目の黒田選手は今年、全戦優勝での年間チャンプ奪取を目標に、限りなくそれに近い戦いをしてきた。そして最終戦の狙いは3本のウエイト10キロオーバーでの優勝。記憶に新しい昨年の最終戦、驚愕のウエイト8,515gはそれまでのHOTヘビエストウエイトを2キロ以上も更新し、その持ち込まれたシーバスのコンディションとポテンシャルに全員コトバが出なかったほどだ。

 その爆発力を知っているからこそ、誰ももう黒田選手の10キロオーバーをハッタリだと思う者は誰一人としていなくなったのである。

 しかし、その黒田選手のトーナメントフィッシングスタイルはまさに紙一重。なんと最終戦は400gのマゴチ1本のみでのウエイインとなった。誰がこの事態を想像できただろうか?これで年間チャンプ争いはまったくわからなくなったのである!!

 この浜名湖というフィールドの恐ろしさ、難しさ、そして楽しさ。一歩間違えば圧倒的な強さを誇る絶対王者でさえあざ笑うこのフィールドに、改めて年間チャンプの重みを実感させられた方々は多いのではないでしょうか。ていうよりも、黒田選手も人の子(笑)ってかんじでホッとしたというか、妙な親近感を抱いた選手も多いハズ。そう、誰でもハズす可能性があり、誰でも優勝できる可能性があるのが浜名湖であり、HOTであることがまた証明された瞬間でもあったのです!!

 黒田選手にはまた来年、浜名湖オープントーナメント完全制覇を狙っていただきましょう!!そしてそれをみなさんで阻みましょう!

 

● 最終戦優勝は唯一の4キロオーバー金谷選手!

 ウエイインが始まり持ち込まれるサカナは予想通りほとんどがシーバス。84名の参加に対してウエイインに成功したのは30名。魚種別内訳はシーバス:36本、キビレ:3枚、マゴチ:7本ということで、前日までの状況を考えれば厳しかったかな~というのが率直なところ。

 その中でも見事にリミットメイクに成功した金谷選手が4,060gで優勝!そして安定感抜群の内山徹選手もリミットメイクし3,220gで準優勝。続く第3位はナイスサイズのシーバス2本で3,160gをスコアメイクした影山選手、第4位にはなんと1本のビッグシーバス3,080gで会場を沸かせた佐々木選手が入賞。そして第5位にはガイドサービスでお馴染みのCRUSE岡田選手がシーバス2本を持ち込み2,970gでフィニッシュ。予想に反して比較的ローウエイトの最終戦となった。

 

● 大逆転!!HOT2011年間チャンプは内山徹選手に決定!!

 ということで、大混戦大波乱の年間ランキングは黒田選手が参加点の5Pt.に終わり内山選手が準優勝フィニッシュ!!大逆転で年間チャンプは内山徹選手が獲得!さらにこの最終戦を6位でフィニッシュした鈴木選手が年間ランキング2位に!そして3位が黒田選手という結果でHOT2011は幕を閉じた。

 当初、第2戦を終えた時、そして黒田選手が今年2度目の準優勝を飾った第3戦が終わった時点ではもう年間チャンプは決定的と誰もが思っていた。大コケする様子がまったくなく、常に一歩も二歩も上のレベルを行く彼を止めることはもう誰にもできないとすら思えた。しかしこんな大逆転、大どんでん返しがあろうとは……。だから浜名湖は、だからHOTはおもしろい!!

 

優勝 金谷繁憲選手

 優勝はナイスシーバス3本で唯一の4キロ越えをマークした金谷選手。狙いを定めた女ヶ浦沖に朝イチから入り、開始1時間までにリミットメイク! フライト後にやや岸よりのシャロー側を意識したという同選手、うまく大量のチーバスをかわしてグッドサイズの群れを見付けて迎撃。

 使用ルアーはすべてバスデイ:レンジバイブ55ES。カラーはHH-100フラッシュチャート。コレが抜群に効く状況があると本人談。現に今回結果を出しているのでぜひみなさんも試していただきたい。

 

準優勝 内山 徹選手

 準優勝は安定感抜群!そして年間チャンプを獲得した内山選手。粒ぞろいのシーバスでリミットメイクし3,220gをスコアメイク。今シーズンは本人も出来過ぎとのコトバ通り、まさに絶好調で必ずHOT当日はサカナのいるエリアをシェアし、トーナメントタイム中に臨機応変に動ける数少ない選手のひとり。今回は「釣れてる」という『情報』の女ヶ浦ではなく、佐久米エリアで

 

第3位 影山太一選手

 第3位は2本のグッドサイズのシーバスをウエイインした影山太一選手。ウエイトは3,160gと準優勝まであと60g。2本でのウエイトということであと1本あれば優勝という非常に惜しい展開! しかしながら、なんと11時過ぎまでノーフィッシュだったというから驚き!! この日のタイドは午前中が下げ、11時半前後に潮止まりとなる状況で、まさにその潮止まりの時間帯に連発したという。

 エリアはお立ち台メンバーで唯一の南エリア、旧村櫛料金所前付近。メガバス X-80SW(YAMAHA Limited)で終了時刻直前に連発!カレントが非常に重要なファクターとなる浜名湖南部エリア、またひとつ浜名湖の釣りが変わるきっかけとなるかも!?

 

第4位 佐々木通選手

 第4位はたった1本のビッグシーバスで3キロアップを叩き出した佐々木選手。プラクティス時に得た女ヶ浦付近での情報に惑わされることなく自分の展開でマイウォーターを発見し値千金のキッカーシーバスをゲット!

 エリアは最奥の通称ホンダ前で、使用ルアーはメガバス X-80BEAT(GGボラ)。他にも多数ヒットがあったが惜しくもバラシということで今回最も優勝に近かった選手のひとりと言っていいだろう。

 

第5位 岡田昌彦選手

 第5位は浜名湖&遠州灘のガイドサービスCRUSE、そしてOKADAMAの作者でおなじみの岡田選手が入賞! 女ヶ浦沖のピンスポットをバスデイ レンジバイブ55ESとアイマ koume60で攻めてグッドサイズのシーバスを2本キャッチ!2,900gでフィニッシュし見事HOT最終戦で結果を出した。なお、同船の選手もみんなキーパーシーバスキャッチとさすがプロガイド!

 

 

● HOT2011「まぐろの海商」Present's マグロ解体ショー!!

 今年もHOT最終戦スペシャル懇親会では毎年恒例「まぐろの海商」さまご提供による生マグロ丸ごと1本の解体ショーを実施!今年はなんと今までで最大の66kg、さらに社長曰く「最高の鮮度と質の上物」ということで、確かに間違いなく旨かった!!

 表彰式直前まで降っていた雨もこの「まぐろの海商」社長のスーパー晴れ男パワーに負け、なんと奇跡的に懇親会スタート時には暑いくらいのイイお天気に!! 室内開催やむなしと沈んでいた運営側もこの晴れ間には超感謝!!

 今回のこの上物マグロ、余裕で300人前はあるらしく懇親会参加者全員のお腹はもう食い過ぎ注意報発令中の方々続出! 本当にたらふくいただきました! もう中トロ、大トロは絶品中の絶品!赤身も凄まじいポテンシャル!! 刺身ににぎりにカマ焼きとマグロフルコース!!

 さらに「おでん」「豚汁」「おにぎり」!! キンキンに冷えたノンアルコールビールもこれでもか!!とご用意いただき参加者全員大満足!!

 HOT参加者のご家族には大ジャンケン大会のプレゼント! こどもたちには超豪華お菓子の詰め合わせや人気キャラクターグッズでハズレ無し!

 奥様&彼女さま、女性参加者限定のジャンケン大会では白洋舎から洗剤、ボートクラブカナルより自家製カナル米(?)30kg、小松電気よりダイキン・空気清浄加湿機など超豪華景品が盛りだくさん!! こりゃ燃えちゃいますよね~

 

 今年も会場にはルミカ、オンスタックルデザイン、がまかつの各社様よりミニブースを出展いただき、今年浜名湖で大爆発したワインドをはじめ、ワインド専用ラインなどの展示で盛り上がりをみせていました。

 そして今年は全戦参加賞としてボートクラブカナルよりオリジナルエコバッグを4戦全部参加した方々にもれなくプレゼント! 年間ランキング5位までの方々にはオリジナルTシャツ、年間2位の鈴木選手にはカナル米30kg、年間チャンプの内山選手にはダイソンの最新掃除機が副賞として贈られました!

 これで浜名湖オープントーナメント2011は予定通りすべての日程を無事終えることができました。スポンサー各社様には多大なるご支援をいただき誠にありがとうございました。また、参加者の皆様にもたいへんなご協力をいただき無事浜名湖オープントーナメント2011を開催できたことを改めてお礼申し上げます。

 また来年、さらなるレベルアップした浜名湖オープントーナメント2012を開催予定ですのでぜひとも変わらぬご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 (report:小野田賢一) 
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