第3戦 SUZUKI MARINE CUP 結果

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SUZUKI MARINE

 

HOT2019 第3戦 SUZUKI MARINE CUP

 HOT第3戦「SUZUKI MARINE」cupが9月29日に開催された。前夜にはラグビーワールドカップで日本代表が格上のアイルランドに勝利するというジャイアントキリングを目の当たりにし、勢いそのままにHOT第3戦の朝を迎えたが、釣果の勢いはどうであったかレポートしていこう。

 今回のメインスポンサーは「SUZUKI MARINE」様で本当に長い間HOTをサポートしていただいてます。今年は浜名湖にベストマッチな新型ボート『S-17』が発売となり、HOTの会場にも試乗艇が登場。クラス最大のデッキスペースと、機動性&安定性を兼ね備えた魅力的なボートとなっております!

 

前日までの浜名湖

 9月に入り第一週は急に涼しくなりイッキに秋めいたものの、次から次へと襲来する台風が南からの暖かい空気を送り込み続けた結果、9月下旬でもほぼ真夏。夜だけ少し涼しい程度で日中は連日30℃前後の気温、水温も26℃前後である。

 釣況はというと、シーバスの大爆発が2週間前にあり広範囲のフラットや奥浜名湖エリア各地で数もサイズも出たが、本戦が近づくにつれその爆発力も縮小傾向。前日プラクティスでは魚を見失う選手も続出した。

 

当日の状況

 当日の天候は曇りで予報では昼前後に雨が降るとのことであったが、実際には9時過ぎあたりから晴れて無風、真夏の暑さとなった。朝のうちにあった風はピタリと止み、10時半くらいからやっと微風が吹くといったコンディションである。

 タイドグラフは以下の通りで、新月の大潮であり5:49に満潮で潮位137cm、12:20に干潮で潮位20cmというタイミング。つまり、スタート時には上げで8時前に潮止まり、その後は帰着まで下げ続けるということであった。

 

シーバス戦の難しさ

 今回のHOTは明確にシーバス戦となることが前日までに予想できたアングラーは多かった。マックスで3キロクラスまで狙うことができ、特殊なテクニックは必要なし。すべてはエリアとタイミングといったところだ。狙うべきエリアも秋の定番奥浜名湖のオープンエリアのため、テクニカルな南エリアとは違い誰にでもビッグウエイトを叩き出すチャンスがあるといった状況である。しかしながらそのエリアとタイミングが日に日に狭くなる印象で、HOT当日にそれをハメるのはかなりの難易度となっていた。

 

ボトムワインドの明暗

 ボトムワインドが爆発的な人気となって以降、マゴチの個体数が明らかに減少し、キビレもハイプレッシャー化が進んだことから誰がどこでボトムワインドをやっても釣れる時代は完全に終わった。しかし今年の浜名湖はマゴチが好調で数もサイズも出る(ぜひ積極的なリリースをお願いいたします!)。キビレも問題なく釣れ、さらにクロダイが多いのも今年の特徴である。

 ただし、HOTで勝てるウエイトを考えるとそれは非常に困難。2キロのシーバス3本に勝てるウエイトはかなり難しいのが現実だ。しかしながらイージーに釣れる可能性があるのも魅力的で、とりあえずリミットメイクを目指すのなら戦略として大いにアリだと言えるだろう。誰がやっても釣れる確率が高く、とりあえずスコアメイクを優先させるのであれば最も効率的な選択だ。その反面、爆発的に釣ってくるボトムワインダーとの差は広がりつつあるのも現状であり、以前のような差の出ないボトムワインドではなく、釣る人は釣るボトムワインドになりつつある。

 

狭いタイミングとエリア

 そんな状況の中、唯一の4キロオーバーを持ち込んだのが小田木選手である。5位の持田選手も同船で、同じエリア同じタイミングの魚をキャッチしてフィニッシュ。ナイスサイズのシーバスを都築周辺の4〜5mラインをnadaスパロー14gなどを使って攻略!ベイトに依存する回遊系の個体をフィーディングタイムに捕らえた圧倒的なスコアであった。

 そして準優勝は次世代のホープ大角選手がシーバス3本3,940gをウエイイン。1本目をホンダ前、2本目と3本目を猪鼻湖東岸でキャッチ。すべての魚は杭に着くストラクチャーフィッシュで、何度もスポットをランガンしタイミングを合わせていくスタイル。今回の状況では極めて難しいパターンをハメての準優勝は見事!

 第3位は奥浜名湖でボトムワインドを使ってのスコアメイクに成功した大脇選手。そして第4位もボトムワインドで鷲津周辺エリアを攻略した栁舘選手。ウエイトのあるビッグなクロダイをミックスバッグしての上位入賞は100%狙わないとできないことを、HOTに参加しているボトムワインダーの皆さんであればすぐに理解できる圧巻のウエイインであった。

 

今回のウエイインターゲット内訳とヒットタイム

  シーバス クロダイ キビレ マゴチ ヒラメ
~8:30 10 1   2  
~9:00 1        
~9:30 4     1  
~10:00 1     2  
~10:30 4     3  
~11:00 13 3      
~11:30 11 2 2 3  
~12:00 3 1   1  
~12:30 2 2   2  
~13:00          

 

ターゲット別のヒットエリア

  シーバス クロダイ キビレ マゴチ ヒラメ
都筑 12        
中央航路 2     4  
鷲津航路 1 2 2 2  
ホンダ前 9        
佐久米 3 2   3  
猪鼻湖 17        
舘山寺 4        
2番南 1        
庄内湖   4      
女ヶ浦 1     2  
松見ヶ浦   1      
A航路       2  

 

 今回のヒットタイムは特にシーバスで顕著なジアイが2度あったのがよくわかる結果となった。まずはスタート直後の1時間、8時前後の上げ止まり前後で良く釣れているのがわかる。そしてもうひとつは10時半からの1時間だ。筆者も今回はほぼ1ヶ所で粘る戦略を立てたのだが、まさにこの結果の通りで10時半から12時20分までで8バイトを取り3本のシーバスをキャッチ。参加選手はよ~く当日を思い出してほしい。この釣れてるジアイに共通しているコンディションがひとつだけある。そう、風なのだ。朝のうちはイイ感じでボートが流されるほど吹いていたのが9時前にはピタっと無風になり、雨予報がハズレてめっちゃ暑い時間となったのを覚えている方は多いだろう。そう、この暑い時間帯、あまり釣れなかったのである。そしてそよ風程度ではあるが少し薄雲って微風が吹き始めたタイミングが10時半なのだ。エリアはバラバラでもジアイに入るタイミングはほぼ同じだったことがこのデータから良くわかる。

 『風』はやはり浜名湖において時に潮よりも重要なファクターになり得るのである。

 

 さて、次戦は11月24日に開催される「YAMAHA & Megabass」cup。年間チャンプが決まる最終戦はどんな戦いとなるのか?!
 熾烈なデッドヒートが晩秋の浜名湖で繰り広げられる。

 

 

 

 (report:小野田賢一) 
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