2012 第1戦「YAMAHA カップ」 大会結果

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第1戦 STORY

開幕!HOT2012第1戦YAMAHA cup !!  YAMAHA

2011シーズンの終了と同時に始動したHOT2012、スケジューリングには毎年悩むのだが、今年は前代未聞の早春開催となる4月8日に開幕戦を設定した。この理由は実に多くあるのだが、2010年の開幕戦では4月25日と当時では最も早い時期の開催となり、本格シーズンを前にしてなんとか釣れることは証明できたものの相当な苦戦を強いられウエイイン率も低調なものとなった。「この時期はヤメようよ…」と参加者から直接ご意見をいただいたのも事実。

 しかしながら本当にこの時期は無理なのか?と自問自答するも、必ずまだまだパターンは存在するはず、と思い直し新たな浜名湖のセオリーをHOTから発信すべく思い切って2010年よりも半月以上早い開催を決断した。

 HOTも前身のシーバスオープンから数えれば8年目。ハイシーズンのエリアやパターンはかなり絞られてきた感があり、さらなる浜名湖アングラーのレベルアップとHOTの魅力を知っていただくにはこれまで誰も踏み入れたことのない領域が最も重要だと考えた末の決定だった。

 

● 前日までの浜名湖の状況

 今年の冬は非常に寒く、全体水深が浅いため気温の影響を強く受ける浜名湖では春の訪れが若干遅れ気味であった。水温は10~11℃台のエリアが多く、強風の影響で濁りが入っているエリアも見られた。
 しかしながらシーバスはポツポツ釣れており、キビレについては好調を維持しているという情報が飛び交い、早春開催で全員ノーフィッシュという不安は早い段階で解消されていた。あとは気になるのが前日まで吹き荒れた強風。
 この影響が残るのか、それとも好転するのか。
 三寒四温を繰り返す不安定な春はHOTを寒さと厳しさで震え上がらせる結果となるのか、それとも予想外の釣れ方になるのか。期待と不安が織り交ざる中静かに当日のスタートを迎えることとなった。

● 浜名湖の釣りを変えた『ワインド』

 スタート直後から中央航路付近のワンエリアで予想通り大船団が形成された。昨年の開幕戦で前原選手が優勝したエリア付近に参加艇の約半分が集まり多くの選手がロッドを鋭くシャクるワインドで攻めていた。
 事前情報でもこの付近でキビレがコンスタントにキャッチされており、時期は早いがマゴチの姿も確認できた。

 そもそもこのキビレのワインドパターンは遡ること2年前、HOT2010での年間ランキング表彰式のこと…。年間準優勝を獲得した前原選手にお立ち台インタビューをしたところから始まっている。
 この2010シーズン、前原選手がウエイインした全4戦のサカナは半分以上がキビレで、その圧倒的な安定感となぜかキビレが多いことに疑問を持った筆者がどうやってキビレを釣っているのかインタビューしたことが最初であった。
 ここで初めて年間を通してのエリアとワインドで釣っていることを参加者の前で明かしていただき、マナティのカラーもMT-6(通称ハゼカラー)が最強であることもここで公開していただいた。さらにシーズンを通してのキビレの反応と春秋の爆発力、そして冬を含め1年中釣れることも2009シーズンからの釣りで培ったことをHOT2010で実践し結果を出したことからすべてを教えていただいたのがそもそもの始まりである。

 それが今回はバックリとハマり多くの選手がキビレをキャッチ。しかしこの大船団の中で1枚も2枚も上手だった選手が優勝の堀選手や準優勝の中村選手、4位入賞の鈴木選手、7位入賞の豊島選手であった。
 開始早々から順調にバイトを拾い確実にキャッチした上位入賞者は、その日その日で刻々と変化するバイトゾーンを見極め、さらにほんの僅かなワインドアクションの違いで大船団の中でも釣り勝つ要因を自ら作り出していた。

● デビュー戦で見事ウイニングルアーに!!

 これだけワインドが釣れている状況で勝負ありかと思われた今大会、ウエイインには続々とキビレやナイスサイズのマゴチが持ち込まれ予想を上回るハイウエイト戦に…。
 2kgオーバーが続出し勝負は3kg台へ。
 その中で今大会、唯一シーバスオンリーでリミットメイクしたのが3位入賞の清水選手。ジップベイツ・リッジディープ70Sを駆使し6本のシーバスをキャッチして入れ替えを繰り返し3,290g。
 その後ウエイインした中村選手はすべて乱舞18g&マナティ90のワインドでキビレ3枚、3,330gでフィニッシュ。
 そして最後に登場したのが昨年は元気がなかった堀選手。キビレをワインドでキャッチした後タイドを読んでタイミングをはかりシーバスへシフトして入れ替え、キビレ1枚&シーバス2本でウエイイン。3,580gというスコアを叩き出して開幕戦を制した。
 堀選手がシーバスをキャッチするために使用したルアーが今春ジップベイツからNEWリリースとなったZBLシャッド70SS。なんと発売から1ヶ月も経たないうちに見事デビュー戦でウイニングルアーとなった。

● データから読む早春の浜名湖

 開幕戦の参加人数は94名、うち32名がウエイインに成功。実に34%ものウエイイン率となりこの数字は過去のHOTにおいても非常に高いものとなった。過去最高のウエイイン率を更新した昨年の第2戦でも41%だったことを考えると、今回がいかに季節的要素を加味した上で考えるならば桁外れな数字かがわかるだろう。
 この要因は間違いなく「キビレ」というターゲットと「ワインド」というテクニックであると言える。
 32名がキャッチした総数は51本、うちシーバス17本、キビレ27枚、マゴチ7本という結果。キビレとマゴチがすべてワインドによる釣果ではないものの、限りなく多くのサカナがワインドでキャッチされているのは事実である。
 しかしながらシーバスの釣果も予想を上回るもので早春の浜名湖デイゲームもハイシーズン並み、いやそれ以上のポテンシャルを秘めていることが証明できた。

● パターンとエリア

 ということで幕を閉じたHOT開幕戦、上位入賞者のパターンは表彰台の5名から詳しくレポートをいただくとして、今回のパターンとエリアをまとめてみたい。

 まず1つ目は中央航路付近の広いエリアで爆発したワインドパターン。キビレがメインでマゴチは少なかったが、すでにプリスポーンのマゴチ、でかいメスがキャッチされていた。上位入賞者の多くがこのパターン。
 そして2つ目が南エリアのシーバス。ブレイクをシャッドで狙うパターンがこれまた一部で爆発していたがレンジが深めだったことがキーとなり、それを追い切ることができた選手は優勝の堀選手と3位の清水選手のみであった。
 最後に密かに爆発とまではいかないが未知のポテンシャルを秘めていたのがホンダ前のシーバスパターンである。
 今回キャッチされたシーバスはほとんどがキーパーギリから1kgちょいまでのサカナであったが、ホンダ前でキャッチされた2本は両方キッカーサイズであった。一歩状況が違えば大爆発を起こして優勝者を出し兼ねない状況であったことは確かである。それを狙った5艇ほどの選手は結果が出なくとも流石と言うべきであろう。

 以下、表彰台メンバーより詳細レポートが届くまで筆者がまとめただいたいのパターンですので参考までに。ただし、会場のみで知ることができる(今回のインタビュアー黒田選手が根掘り葉掘り聞き出してたコト)は割愛させていただきます(笑)。参加者の特権として…。HOTに出なきゃわからない情報やヒントは実はめちゃくちゃ多いんですが、ここには書ききれないのでお許しを…。

優勝 堀 勝次選手

 優勝はシーバス2本&キビレ1枚のミックスで3,580gを叩き出した堀勝次選手。
 昨年はオフショアに没頭していたためか、マグロの呪縛にハマッたためか…HOTではイマイチ調子が出ない様子だった元2年連続年間チャンプ。
 しかしながら今回は練習に練習を重ねたということで納得の結果に!
 朝イチにキビレをワインドで2枚キャッチしてから得意の南エリアに入り、プラでサカナをチェックしていたピンスポットのランガンでシーバス3本を追加しキビレを1枚入れ替え。キャッチしたシーバスのヒットルアーは先ほども紹介したジップベイツ・ZBLシャッド70SS。
 強い堀選手が完全復活!! 今年のチャンプ争いは独走か?!  《詳細パターンへ》

 

準優勝 中村浩之選手

 《除名》

 

 

 

 

 

第3位 清水豊記選手

 第3位は唯一シーバスでリミットメイクし3,290gをウエイインした清水豊記選手。
 堀選手と同じく南エリアのブレイクを攻め切りスコアを伸ばした。早春の浜名湖でもトーナメントタイムに6本という数のシーバスをキャッチできるということを証明し、そのポテンシャルを知らしめてくれたことに感謝!
 ルアーはジップベイツ・リッジディープ70S。前日プラクティスでは浜名湖にタックルを2セット落としたということで…結果が出て本当によかったです!2番筋でタックルを釣った方はご一報を!!  《詳細パターンへ》

 

第4位 鈴木智久選手

 第4位はキビレでリミットメイクし3,040gをウエイインした鈴木智久選手。
 HOT参加者で最も安定感のある鈴木選手がこの早春の浜名湖でもその実力を発揮するあたり…やはり流石です。
 ヒットルアーはワインド。
 鈴木選手の特徴としてはみんなと同じような釣りをして(特殊なパターンや釣り方ではなく)結果を出してくることが非常に毎回興味深いです。
 一昨年の年間チャンプでもあるので今年は返り咲けるか?!期待十分です!!  《詳細パターンへ》

 

第5位 角田寿史選手

 第5位はシーバスを2本キャッチし2,590gをスコアメイクした角田寿史選手。
 村櫛周辺シャローをミノーで撃って行くというパターンで1本目を獲ったエリアとまったく同じエリアに時間を変えて入りなおしたところまたもやヒットさせることに成功して表彰台をゲット!!
 使用したルアーはイシグロで安売りしてたワゴンセールミノー。  《詳細パターンへ》

 

 今回もジャンケンケンちゃんは強く、参加者の多くが翻弄されたが、その中でも勝ち上がった選手には豪華賞品が協賛スポンサーよりプレゼントされました!!

◆テイルウォーク様よりボートシーバスロッドPinkuu

◆ShipMan様より一人乗りインフレータブルボート

◆竹山釣具店様よりワインド専用ロッド・ドッグファイト

 

 さて、みなさまのおかげで無事開幕戦は終了!次戦は6月17日ということで、さらに盛り上がること間違いなし!! たくさんのエントリー、HOTへの挑戦をお待ちしています!

 (report:小野田賢一) 
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