第1戦 SUZUKI MARINE CUP 結果

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開幕!HOT2015 第1戦 SUZUKI MARINE CUP SUZUKI MARINE CUP

集合写真

 2015年ついに開幕となった浜名湖オープントーナメント。
昨年の2014シーズンはこのホームページをまったく更新する事ができず参加者の皆様と協賛各社様にはご迷惑をおかけし大変申し訳ありませんでした。
HOTでは運営を手伝っていただける方を随時募集しております!受付やウエイイン時にはボランティアで手伝ってくださる参加選手の皆様、本当に感謝です。会場でバタバタしてる運営陣を見たらぜひぜひお手伝いをお願いいたします。また、ここの文章を執筆してくださる参加選手も募集中です!
2015シーズンも素晴らしいHOTにしていきましょう!!

 

● 前日までの浜名湖の状況

 年明け後の数ヶ月、例年通りの状況が続いていた浜名湖は、4月に入る直前イッキに魚が動き出した。それまで冬パターンでポロポロといったキビレやナイトシーバスの釣果が明らかに上向いてきたのだ。特にキビレはボトムワインドがハマり出し連発!さらにシーバスも春らしいデイゲームパターンで反応し出した。そのまま好調を維持してHOT開幕戦か、と思われたが開幕戦前週になってパッタリと反応が鈍くなったのである。


 

● もはやイージーな浜名湖ではない

 前週からHOT開幕戦の前日までそれまで釣れていたキビレの反応が悪くなるとサカナを見失う選手が続出。一部で早い時期からシーバスの動きを捉えていた選手以外は相当エリアと釣り方を絞り込まない限り延々ボトムワインドで迷走するという事態に直面したのである。筆者も実はそのひとり…。イチニチやり通すとポロッと釣れるが、とてもリミットを揃える事は不可能と思えるほどの反応の無さ、そしてマゴチに関しては明らかに個体数が少ない印象を抱かざるを得なかったのである。打開策が見つからぬまま開幕戦の朝を迎えた参加選手は多かったはずだ。


 

● 開幕戦のプレッシャー

 実は今年で11年目の開催となる浜名湖オープントーナメント。元々はJB(日本バスプロ協会)主催の浜名湖シーバスオープンが前身となるが、単独開催となってから早8年目、より非日常の緊張感、より一般的な釣り大会とは違う雰囲気作りを念頭にここまでやってきた。そして今年も開幕戦において、初参加の方々が数名いらっしゃる事が非常に嬉しくて、本当にこのトーナメントに参加し続けていただいている参加選手の皆様と協賛スポンサー様に感謝!!


 

● HOTのプレス制度

 今回の開幕戦に出場した選手は全部で69名。雨が続く梅雨のような4月であるが、運良く天候が回復した当日、グッドコンディションの空のもと、浜名湖の各エリアへそれぞれの思いを抱いて選手はスタート。
 単独開催となってからHOT事務局が最も気を使ってきたことは優勝者を守ること。
 コレはどういう事かというと、爆発的に釣ってくると少なからず疑いの眼差しを受ける事もしばしばあるのも事実。HOTではそんな事を完全撲滅させるためプレス制度を導入。誰でも前回優勝者や上位入賞者のボートにプレスとして乗船が可能で、実際に釣りを見る事ができる制度。一般のプレスの前で何人もの実力者が優勝しており、プレス制度のおかげでHOTは極めてクリーンなトーナメントとして認められるようになったのである。
 そしてこのプレス制度を自分の釣りのレベルアップに生かした選手がHOT2015開幕戦の栄冠を勝ち取る事になったのだ。


 

● 厳しい結果とは対象的な優勝ウエイト

 13時の帰着が近づくにつれて徐々に会場へ戻ってくる参加選手。しかし、その結果は非常に厳しくゼロ申告をする選手が大多数。釣れている選手でもほとんどがキビレ1本の釣果であり、ウエイインに成功したのはたった21名であった。これは近年稀に見る厳しさで、ここまでウエイイン率が低いのはボトムワインドが出現してから初めてではないだろうか。
 しかし、そんな中でも唯一4kgオーバーのスコアを持ち込んだのがプレス制度で優勝まで上り詰めたと言っても過言ではない山田賢治選手である。


 

● 圧巻のトーナメンター的ゲームメイク

 今回の優勝はキビレ2本とシーバス1本のミックスバッグでリミットメイクし、4,010gというウエイトを叩き出した山田賢治選手!!
 狙いのスポット、狙いの釣り方、思惑通りの展開で完璧なパターンフィッシングでの優勝であり、偶然ではなく必然の素晴らしい勝ちっぷりであった。
 山田選手のメインパターンは2つ。
 ひとつはボトムワインドで攻略するキビレであるが、大多数のコンテンダーが実践するフラットボトムを延々叩いていくボトムワインドとは違い、完全に「シェード」を意識したピンスポットのボトムワインドパターンを構築。鷲津航路近辺の柱状ウイードの日陰側のみを徹底して狙うというパターンでまずリミットメイク。
 しかしながらこのウイード柱で釣れるキビレは700~800gのアベレージサイズのみ。という事でプラクティスにおいてキッカーパターンを探した結果、「シェード」というキーワードは変わらず、奥浜名湖の岩などで形成された日陰のピンスポットに1200g前後のキビレが付いているのを目視で確認。約20ヶ所をGPSに記憶させ、それを当日ランガンスタイルでシャッドプラグ(ジャクソン・FLOW SHAD)を使い攻めていった。
 この釣りでくるキビレは明らかにウイードフラットよりサイズが良く、ウエイトアップの入替パターンとしてこれまた完璧に機能し、事故的ではあるがシーバスも混じる結果となったため想定ウエイトを突破し狙い通りの優勝。詳細はまたご本人の原稿で紹介いたします。


 

● 春らしいシーバスパターンと気まぐれなボトムワインド

 準優勝はボトムワインドを駆使し朝イチの30分でリミットメイクに成功した鈴木孝啓選手。3,100gでフィニッシュと本来の春であれば十分優勝に値するウエイトだったものの、山田選手の爆発力に一歩及ばずと言ったところであった。

 第3位はシーバス3本で得意のシャッドパターンを貫き2,610gを持ち込んだ堀勝次選手。南エリアのブレイク下をメインに釣りを展開。ジップベイツ・ザブラシャッドをキャスト後ある程度フリーフォールさせ沈める事がキモとなり、深いレンジから入替を可能にする複数本のシーバスをキャッチした。

 第4位は1,840gのナイスシーバス1本をウエイインした清水豊記選手。定番のホンダ前でバスデイ・レンジバイブ70ESを沈め気味に使用し値千金となる1本を引き出した。

 第5位はキビレ2本、1,560gをウエイインした鈴木智久選手。ボトムワインドで1本とレンジバイブ55ESで1本をキャッチしお立ち台圏内に滑り込んだ。


 

● プレス制度を生かすも殺すもその後の努力次第

 さて2015年もついに開幕戦を終えた浜名湖オープントーナメント。
 今回の覇者、山田選手のポテンシャルは今年さらに爆発するのか?プレス制度で優勝まで上り詰めたと言っても過言ではない、と前述したが、同選手は3年程前に1年以上にわたってプレス乗船を希望し徹底的に浜名湖を研究したのである。筆者であるオノケンへのプレス乗船もしていただき研究熱心な方だな、と思った記憶が蘇るが、その後もボトムワインドを得意とする前原選手、シーバスのシャッドパターンで今回も結果を出した堀選手、抜群の安定感を誇る鈴木智久選手他、それぞれ特徴ある選手に積極的にプレス乗船し浜名湖のシーズナルパターンと共に各選手のテクニックを吸収し自らをレベルアップ。しかしそこには並々ならぬ努力があったのも事実。ただプレスに乗ってエリアや釣り方のみを「パクる」だけでは絶対に勝てないのである。毎週のように浜名湖へ出撃し、プレスで培ったデータや経験を活かし独自のパターンを追求したからこそ今回の優勝があるわけで、事実、山田選手の勝ちパターンはこれまでの浜名湖オープントーナメント11年間で誰も公表していない「新たな」シェードパターンでの勝利だったのだから…。
 本当に素晴らしい「勝ち」だったと思うし、これまでプレスで山田選手を快く乗船させていただいた前原選手や堀選手、鈴木選手みんなが祝福していたのは山田選手自身が努力を惜しまずプラクティスに明け暮れている姿を知っているからこその光景であった。もちろん筆者である自分も今回の優勝には正直鳥肌が立つほど感動し自分の事のように嬉しかった。
 昨年の最終戦、準優勝の岡崎選手もお立ち台インタビューでプレス制度の有効性を語っており、岡崎選手自身も以前プレス乗船して勉強した期間があった事を明かしていただいたのだが、同じ最終戦で4位に初入賞した山田選手が今年の開幕戦でいきなりこれ程までに完璧な勝利を飾るとなると、運営スタッフ陣営としてはやってきた事に間違いは無かったと確信。本当に両選手に感謝!!



 

● 第2戦 WIND STYLE CUP エントリー中

 さて、次戦は6月14日ということで、すべてのターゲットがベストシーズン!! さらに盛り上がること間違いなし!! 
たくさんのエントリー、HOTへの挑戦をお待ちしています!



 

※プレス制度とは

 参加選手の不正防止と、プレス乗船者のレベルアップを目的に導入された制度。基本的には前回大会の上位3位以内の選手への乗船が可能であるが、希望があればこの限りではない。上位3位以内の選手は特別な理由がない限りプレス乗船を断る事はできない。プレス乗船は誰でも利用できるが、以下の利用規約に同意しなければならない。

【プレス制度利用規約】

・プレス乗船には1回につき5,000円が必要となる。内訳は4,000円を選手に支払い、1,000  円をHOT運営費に充てる事とする。
・プレス乗船時には釣りをする事はできない。
・プレス乗船時にはライフジャケットを着用し選手の指示に従う。
・プレス乗船時の事故については選手とHOT事務局、協賛スポンサーは一切責任を負わな
 い事とする。
・可能な範囲で選手の写真や動画を撮影しHOT事務局へ提出する。

 

 (report:小野田賢一) 

 

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