第4戦 YAMAHA & Megabass CUP 結果

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YAMAHA  Megabass

 

HOT2019 第4戦 YAMAHA & Megabass CUP

 HOT第4戦「YAMAHA & Megabass」cupが11月24日に開催された。今年もあっという間に最終戦ということで各選手も今年一年の総括とするべく会場は熱気に包まれた。

 今回のメインスポンサーは「YAMAHA」様と「Megabass」様で本当に長きにわたりHOTをサポートしていただいてます。

 

 

前日までの浜名湖

 11月に入りシーバス、キビレ、クロダイ、マゴチとどの魚種も好調に釣れており例年通りのパターンに入ってきたという印象が強かったものの、こと最終戦の結果を左右するキッカーシーバスについては非常に難易度の高いシーズンとなっていた。しかしながらサイズを選ばなければシーバスでリミットメイクすることはそれほど難しいことではなく、ボトムワインドでキビレ&マゴチが好調だったもののそのウエイトはイージーに上回る勢いがあった。

 しかし、金曜日に一日中降り続いた雨で状況が一変しいつもの『デスレイク』ぶり全開の浜名湖に変貌してHOT最終戦当日を迎えるのである。

 

当日の状況

 当日の天候は晴れで北西寄りの微風が吹く絶好のコンディションとなった。濁りが入っているエリアもなく見た目には状況が激変しているとは思えない状況であったが、水面下では大きな状況変化が起きていたのだ。なんと、いつもならシーバスのビッグウエイトが乱舞する最終戦においてウエイインされた全体のシーバスはキロ未満のサイズがたった3本のみという前代未聞の結果となった。

 

最強だったボトムワインド

 そうなってくると強さを発揮するのがボトムワインドである。もともと11月はアフタースポーンのキビレが完全に回復し、群れを形成して回遊する時期となりボトムワインドへの反応は1年で最もベストなタイミングとなる。それに加えて今年の浜名湖はウイードが少なくボトムワインドができるエリアが広大であり、まさにボトムワインド天国と言った状態が春からずっと続いていた。

 

 そして今回、正真正銘のボトムワインド最強と言える結果となったのだが、なんと表彰台の5名全員がすべての魚をボトムワインドでキャッチしていたのだ。もっと言ってしまえば実に優勝から10位までの選手がすべての魚がボトムワインドでのキャッチである。ボトムワインドがメジャーになってからかなりの時間が経過したが、それでもなおスレ知らずの大爆発…。 驚愕としか言いようがない釣れ方はまさにオンスタックルさんのキャッチフレーズ、『ただ、最高の釣果を得るために。』まさにこの通りの釣れ方であった。

 

最強ボトムワインダーの理由

 HOT2019最終戦の優勝は言わずと知れた最強のボトムワインダー松田秀生選手!!キビレ×2とスーパービッグなマゴチをウエイインしブッチギリの4,220g!! 使用ルアーはオンスタックルZZhead3/8ozまたはZZhead1/4ozにマナティ75(ハゼorキンクロ)。表彰台インタビューでご本人はたまたまです…と言っていましたが差が出そうもないオープンフラットエリアでのボトムワインドで、これだけの差が出るのにはしっかりと理由があり、それは参加者がいつの間にか勝手に命名した松田さんと一緒に釣行する「松田塾」に行けばわかる?! かも!!

 

女性アングラーHOT史上最高位

 そして準優勝は毎回紅一点で参加していただいている石黒結子選手!! 最終戦も得意のボトムワインドを駆使してキッチリ3本のキビレでリミットメイクし3,050gというハイウエイトをウエイイン!! 過去のHOTをみても間違いなく女性アングラーで最高順位であり来年はぜひ初の優勝を手にしていただきたいと思います!! そして前日のお酒の飲み過ぎには注意しましょうね(笑)。詳細はご本人の表彰台レポートにてお楽しみに!

 

強かった栁舘ブラザーズ

 第3位は表彰台メンバーで唯一中央航路フラット以外で釣ってきた大脇昌選手。キビレ3本で2,940gをウエイイン。浜名湖サービスエリア付近の若干ディープレンジをボトムワインド(ZZhead3/8oz+マナティ90ハゼカラー)で狙い、フラットでの回遊キビレを狙った多くのアングラーよりひとつ頭抜け出るウエイトをキャッチすることに成功した。

 

 第4位は栁舘宗選手で第5位は兄の栁舘慶治選手。同船の兄弟コンビは今回一般プレスを乗船させた上での堂々の結果。弟の宗選手は初めて兄貴に勝利し嬉しさ爆発の2,740g、一方兄の慶治選手は2,590gをウエイイン。興味深かったのが使用ルアーで、ここ数年キビレ狙いではマナティ75が主流となっていたがこの日2人が使っていたのがマナティ90。慶治選手曰く、75よりも90の方が圧倒的に反応が良かったそうで、実は3位入賞の大脇選手も同じくマナティ90を使っていたということで、ひとつの傾向と言えるであろう。具体的には75と90ではアクションさせた時に発生する波動が違うのだ。実に興味深い出来事であり、そういったことに気付けるかどうかがやはり釣れる、釣れないに直結すると再認識できたのであった。

 

今回のウエイインターゲット内訳とヒットタイム

  シーバス クロダイ キビレ マゴチ ヒラメ
~8:30     11   1
~9:00 2   9 1 1
~9:30 1   7 1  
~10:00   1 3 2  
~10:30     4 1  
~11:00   1 4 1 1
~11:30     6   1
~12:00     3   1
~12:30     1    
~13:00          

 

 今回のヒットタイムは実はあまりアテにならない…。データとして公表しておいてアテにならないとは?実は優勝の松田選手、同船で6位の山嵜選手、3位の大脇選手、4位と5位の栁舘ブラザーズ、この5人でおそらく100本以上のキーパーキビレ、マゴチ、クロダイを釣っているのだ。1本も釣れなかった選手が続出する反面、20本以上をサクッと釣ってきてしまう選手がいるのも、そしてその結果がすぐにわかるのもトーナメントの醍醐味。

 ということで、このヒットタイムデータはあくまでもウエイインされた魚のみで取られたデータであることから、20本も30本も釣っていても3本分のデータしか入っていないということで…ちょっと今回だけはアテにならないんです(笑)スミマセン! それでも、圧倒的にアフター回復のキビレが爆っていたことは確かでありシーバスは沈黙していた、という最終戦だったということは十分に解るデータとなりました。

 

HOT2019年間チャンプは栁舘慶治選手!!

 

 今年のHOTはこれまでにないほどボトムワインドが強かった。というよりも年間チャンプの栁舘慶治選手のポテンシャルが半端なかった。しかしながら栁舘選手は2018年の11月3日から本格的にボトムワインドで浜名湖での釣りを開始しており、経験値はお世辞にも多いとは言えない。装備も年間を通してレンタル和船にGPS魚探一切なし。水深も真下に落としたルアーで推測し、同じスポットに入るために景色、定置網の位置、航路標識を頼りに「ヤマタテ」でスポットを特定する。このような状態なのだ。これまでの年間チャンプの顔ぶれを覚えている方々はわかると思うが、それなりにみんな経験値があり、そしてボートの装備もあったため、もしかしたら少し彼らとは距離があって当然と考えるアングラーが多かったかもしれない。

 

 いや、もう一人できる人がいた。栁舘宗選手だ。行動を共にしていた弟の宗選手もなんと年間ランキング2位を確保。HOT史上初となる兄弟での年間ランキングワン・ツーフィニッシュとなったのである。浜名湖の経験値がほとんどなくても、ボトムワインドをやったことがなくても、これから始めても、翌年にはHOTの年間チャンプになれるという事実。ルアーフィッシングフィールドとしての浜名湖は奥深くもあり難しいだけではないということを改めて知らしめる結果となった。

 

 現在の浜名湖はHOTを始めた約15年前とは考えられないほど参加者のレベルは上がり、みんなが釣れるようになった。しかし、これからルアーフィッシングを始めようと思っている方や、まだHOTに参加したことがないアングラーの方々からするとHOTは少し敷居が高いと感じてしまうかもしれない。実は栁舘選手もそれを感じていて、昨年末にSNSを通じ筆者に出場しようか迷っているという相談をしていたくらいである。実はHOTのディテールは筆者自身が現役バスプロだった頃に、プロトーナメントの雰囲気をみなさんにも味わってもらいたい、非日常の雰囲気を大好きな釣りで感じてドキドキしてもらいたい、との思いで会場を作り上げた経緯があるので、いわゆる釣りの草大会とは違うプロトーナメント的な要素をわざと詰め込んで作ったのがHOTなのである。そのため敷居が高く感じるのは当然と言えば当然。でも、あくまでオープントーナメントであり草大会であるHOTは誰でも気軽に参加していただきたいし初心者さんにこそ楽しんでいただけると思っています。来年はぜひ、参加を躊躇している方々、お待ちしております!

 

 

 (report:小野田賢一) 
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