第1戦 ストリームトレイル&ボートクラブ・カナル CUP 結果

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ストリームトレイル   ボートクラブ・カナル

 

HOT2019 第1戦 ストリームトレイル&ボートクラブ・カナル CUP

 何かと「平成最後の~」と呼ばれた2019年春、浜名湖オープントーナメントも15年目のシーズンを迎えることとなった。平成というひとつの時代を約半分にわたり同じフィールド、同じレギュレーションで開催し続けることができたのは、日頃からHOTを支えてくださる参加者の皆様、そして協賛企業各社様のおかげであり、改めて御礼申し上げます。

 

前日までの浜名湖

 今年の冬は明らかに暖冬でありほぼオフシーズンがない状態と捉えているアングラーも少なくない状況で開幕戦を迎えることとなった。ただ、順調に釣果が伸びてきていたHOT開幕前週にはなぜか魚を見失う選手が続出。春のデスレイク化はもう珍しいことではないが、前日プラクティスを含めまったく魚に触れないまま本戦を迎えるアングラーも多かった。

 フィールドコンディションとしては特に濁り等が入っているエリアは無く、水質そのものは大きな変化がなかったが、冬の間水温が下がりきらなかった割にはウイードが極端に少なく本湖フラットをはじめ狙いどころを絞るのに難しいコンディションとなった。

 

当日の状況

 当日の天候は晴れで春らしい陽気。当日のタイドグラフは以下の通り。潮周りは大潮で午前6時32分に満潮で潮位10cm、その後13時15分に干潮で潮位3cm。つまり実際にはスタート後8時すぎまで上げ、そこから帰着まで下げというタイミングであった。

 

 

 

シャッディング vs ボトムワインド

 春先のHOT開幕戦では定番となっている釣り方がシャッディングとボトムワインド。過去のデータを紐解くと優勝者の多くがどちらかを駆使していることがわかる。これに季節の進み具合を正確に把握してシーバスパターンを絡めると最強ということになり、表彰台がぐっと近づくのは事実である。

 開幕戦でよく耳にするのは「釣れない」や、「ローウエイト」といったなかなかネガティブな言葉であり確かにその通りなのであるが、逆の視点から見れば「勝つチャンスが誰にでもある」というのが開幕戦なのである。これは過去の表彰台メンバーのデータを参考にしてみるとよくわかるが、他のシーズンに比べパターンが比較的絞り込みやすいのだ。前述のシャッディングもしくはボトムワインド、このどちらかをやり込むだけでも十分勝負になるのがこの開幕戦と言えるであろう。

 

ボトムワインド新時代の予感

 昨年の優勝パターンは「シャッディング」、そして今年の開幕戦を制したのは「ボトムワインド」であった。だが、今回の覇者はとてつもないポテンシャルを感じずにはいられないばかりか、なんと同船者が兄弟というこの2人、初HOT参戦で初優勝そして4位入賞というとんでもない結果を残したのである。

 HOT2019開幕戦、優勝は柳舘慶治選手であり同船者の弟、柳舘宗選手も4位入賞。2人ともボトムワインドオンリーで本湖フラットを絞り込みマゴチをメインに攻略。筆者自身も昨年から彼らのSNSを見させていただいていたが、冬の間もとにかく半端ない釣果で『釣り込む』という言葉がこれ以上しっくりくるアングラーは見たことがないくらい釣っていたのだ。

 正に、ボトムワインド新時代を予感したHOT開幕戦であった。詳細レポートはご本人の原稿にて。優勝の柳舘選手は8時半までにキビレ×2、マゴチ×1で3,730gをキャッチしてブッチギリの完勝。4位の柳舘選手はキビレ3本で2,610g。狙いのキッカーマゴチがあれば確実にワン・ツーフィニッシュであったが次に期待である。

 

追随を許さない

 そして準優勝は10年以上にわたり浜名湖の釣りを牽引してきてなお、他の追随を許さない堀勝次選手。一瞬のバイトチャンスとタイミングを逃さないそのスタイルで今回も難易度が高いシーバスを終了間際の11時半以降に3本を立て続けにキャッチして2,860gをウエイインし準優勝。

 

ボトムワインドの鬼

 優勝者が新時代のボトムワインダーでも、やはりボトムワインドだけでHOT年間チャンプ奪取経験のあるボトムワインドの鬼はタダでは済まさない。キッチリ3位入賞は松田秀生選手。キビレのみでリミットメイクし2,770gをスコアメイク。サスガの結果。

 

今年もチャンプを虎視眈々と狙う

 最後に5位入賞を果たしたのは黒田健史選手。今年唯一のシャッディングでの表彰台となったが、その戦略のひとつに「魚探革命」があったようで早速それが結果につながった。キビレでリミットメイクを達成し2,500gをウエイイン。6位の鈴木孝啓選手とは同ウエイトであったが前年の年間ランキングが黒田選手の方が上ということでレギュレーションで5位確定。このあたりの運もやはり必要で現役トーナメントプロアングラーとしてサスガというところである。

 

今回のウエイインターゲット内訳とヒットタイム

  キビレ クロダイ マゴチ シーバス ヒラメ
~8:30 5   1 2  
~9:00 2   2    
~9:30   1 1 1  
~10:00 2     1  
~10:30 3   2 1 1
~11:00 1   2    
~11:30       2  
~12:00 1   1 4  
~12:30 1   1    
~13:00          

 

 今回のウエイインターゲット内訳とヒットタイム

  キビレ クロダイ マゴチ シーバス ヒラメ
庄内湖 5   1 5  
中央航路     2   1
新川       1  
村櫛ミオ       2  
女ヶ浦 4   1    
猪鼻湖 1     2  
鷲津航路 3   2    
S字航路     1    
ホンダ前   1      

 

 今回のヒットタイムは下げはじめが良かったか。イチニチを通して満遍なくヒットが続いたが、顕著だったのがシーバスの釣れ方。堀選手のキャッチした3本もあるが、風がわずかに吹き出した11時以降にヒットが集中しているのがわかる。いかにタイドカレントに加えて風が重要かが解る結果と言えるであろう。

 エリア的には庄内湖と本湖西側での釣果が目立つ結果となった。このあたりは例年通りであり、戦略をシーズナルに考える上では来年も参考になるかもしれない。いかにプラクティスの段階でエリアを効率よく絞り込むかが上位入賞への近道であるのは間違いない。

 さて、次戦は7月7日に開催される「オンスタックル」cup。夏のトップパターンが炸裂するのか? ボトムワインドがまたまた席巻するのか? ビッグシーバスパターンを誰かがハメてくるのか?
令和1発目のHOTから目が離せない!!

 

 

 (report:小野田賢一) 
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