Vol.1 ボトムワインド徹底解説・マゴチマスター前原選手

  

おのけん>

とりあえず前原さん、開幕戦優勝おめでとうございます!

前原さん>

ありがとうございます。いや~すごい反響で…、自分でもびっくりしてます。職場でもHOTの次の日に社内電話で祝福の電話がきたり(笑)びっくりしますよ。

おのけん>

ホント、シビれましたね。自分は正直、黒田君が勝つと思ってました。またやられた、って思っててもう彼に勝つのは無理なんじゃないかって。それほど今回のウエイトは圧倒的。まさか60UPのシーバスを2本キャッチできる選手がいるなんて思ってませんでしたから。

前原さん>

そうそう、今回の状況ではいくら黒田君でもサカナが少なすぎるのと、キッカーをキャッチする難易度がいつも以上に厳しい状況だったから、自分も勝つなら6kg釣ってこないと、とは思っていたものの、あそこまでのウエイトで揃えてくるとは思っていませんでした。

おのけん>

でもねぇ、それを超えちゃうんだから(笑)すごいですよ。

前原さん>

ね(笑)まぁ本当にあのメガトン級マゴチ2本は運もありました。

おのけん>

でね、前原さん、みんなそのワインドが気になっているワケですよ。表彰台でもホント細かく説明してくれたんですが、今一度解説してもらっていいですか?

前原さん>

もちろんですよ!ちょっと長くなりますが(笑)

おのけん>

じゃ、早速お願いします!

前原さん>

まず、自分がワインドを始めたキッカケはおのけんが釣りビジョンとかで釣ってるのを見たからなんです。あれを見て、自分でもやってみようと。

おのけん>

そうなの?へぇ~。確かにあのロケではちょうどワインドがハマッて、マゴチも釣れたしシーバスも反応良かった。

前原さん>

それで自分も試し始めて、特にディープフラットなどでマゴチ狙いのワインドから入ったんです。最初はおのけんがよく使っている通りにウエイトも重めの3/4オンスとかを使っていたんですが、最近では1/2オンスや3/8オンスをメインに使うようになりました。ようはディープと言っても浜名湖内ではせいぜい8~9m、やってくうちに2m前後のフラットエリアでも釣れ出した。根がかりやウイード回避といった意味で少し軽めの方が自分には合っていたんです。

おのけん>

なるほどね~。ボクは当時マゴチを狙ってワインドを使うときは浜名湖沖がメインで、水深も13~20mがメインだった。必然的にそこまでのディープとなるとヘビーウエイトのZZheadが必要で、湖とも違って風波も激しいし、カレントもあるからメインは3/4オンスや1オンス。さらにシャローでのシーバス狙いでも、浜名湖の場合、ベイエリアと違ってものすごく流れてる。その流れに負けないために水面直下のワインドであっても重めの3/4オンスを多用してました。シャクッた後のスライド時はZZheadのウエイトで沈みながらスライドするので、軽いウエイトだと流れに負けてスピードが落ちちゃう。そうするとシーバスに見切られることもあるから…。わざと重いZZheadを使ってシャクッた後のスライドもスピードを落とさないことをキモとして使ってました。

前原さん>

うんうん(納得)。で、自分がやってるワインドって、おのけんが得意なワインドとはやっぱり少し違って、必ずボトムステイを入れる。浜名湖沖でのパターンの方に似てるんだけど考え方も微妙に違う。

おのけん>

ほうほう。自分はボトムワインドについては砂地にいるベイトを意識してた。メゴチやキスをイメージしてそれを捕食しているマゴチを狙う、みたいな。

前原さん>

自分もね、最初はそうだったんだけど、昨年釣ったマゴチがギンポを2匹吐いたの。コレだっ!!ってね。その時ひらめいて…。それまでも釣れてたんだけど、正直釣れる理由があいまいだった。ハゼを食ってるのか?メゴチを食ってるのか?程度で。でね、その辺から釣り方も狙いも変わってきて、ウイードエッジで釣れるようになってきたの。まるでバスフィッシングでしょ?サイトでウイードを見て、その際にキャスト。ピピッととにかく鋭くアクションさせてボトムステイ、そしてまたピピッと。まるでウイードに隠れていたギンポがフィッシュイーターに見つかって逃げる『逃走アクション』を演出してあげるわけ。もうそうすると面白いようにバイトが出て。さらにすごいのはマゴチよりキビレのバイトが多いの。

おのけん>

そういえば昨年もキビレのウエイインが異常に多かったもんね。いっしょに話しててもキビレのワインドパターンつかんでるなぁ前原さん…て感じだったもん。

前原さん>

そう、最初はキビレもホヤ貝やカキ殻が引っ掛かってくるところをメインにしてたんだけど、これがまたウイード際でもよく釣れる。そんで今年のHOT開幕戦、シーバスじゃないと黒田君には勝てないから必死でシーバス探したんだけど結局自分には見つけられなくて、とりあえずリミットを取るためにキビレのワインドパターンを試したら昨年秋と変わらず釣れた。

おのけん>

そうそう。HOT始まる前に前原さんにその話を聞いて、始めてそこでギンポのことを教えてもらったんだよね。それ聞いてもう自分もピンときちゃって(笑)それはギンポもそうだけどそれだけじゃないでしょ!?ってことですぐに思いついたのがエビ。ウイードが大好きでピピッとキックバックで逃げる、その後フワッと沈下。コレもアリだよな~、と。

前原さん>

そうなんですよね。ウイードって生命のゆりかごだからやっぱりものすごく多くのベイトをストックしてると思うんです。ベイトも身を隠しやすいしそれを狙うフィッシュイーターも身を隠しやすい。そして酸素も豊富。

おのけん>

いいことだらけだよね。ギンポだって夜行性だからウイードの陰とか暗いとこに昼間はいてもおかしくない。それが逃げ惑ったら… まんまワインドのアクションだよね(笑)

前原さん>

その通り。100%正解かどうかはわかんないけど、バイトの出かたを見る限りそういう理由になると思う。とにかくアクションは鋭く、ピピッていうよりバシバシッてかんじでキレ重視。

おのけん>

なるほどねぇ~。で、カラーは? ここが自分はイチバンひらめいたとこでもあるんだけど…。

前原さん>

もう断然MT-06。マナティに通称ハゼカラーっていうのがあって、コレが本当によく釣れる。しかもギンポっぽい。その他にも水色や状況によって有効なカラーはたくさんあるけど、このMT-06は浜名湖ボトムワインドでは万能カラー。

おのけん>

そのギンポの話を聞いて、エビをひらめいて、前原さんと話してて、じゃあマナティのカラーはバスカラーだ、とボクは直感的にきちゃったワケ。マナティには琵琶湖で流行ってるハネジグヘッドってテクニックに対応するためのバス専用カラーもラインナップされていて、そういったボトムやウイード狙いの釣りではベイトって保護色になるのはもうあまりにも有名。ギンポもそうだし、エビも周りの色と同調する。なので、ウォーターメロンシードやグリーンパンプキン、モエビといったカラーは絶対に効くハズってわけで即手に入れて(笑)前原さんにもHOT前に渡したんだよね。

前原さん>

そうそう(笑)結局当日は雨の影響で都田川からの茶色い濁りが入ってたので、グリパンは全然ダメだった。水に馴染み過ぎかな?でも色の系統は同じ茶色系でもゴールドラメが適度に入っているMT-06ハゼカラーはやっぱり反応良かったんですよ。きっと多すぎず少なすぎずのラメがグリパンにはないアピールになったんでしょうね。キビレでリミットメイクして、メガトンマゴチ2本で入れ替え。最後に残ったキビレをシーバスに入れ替えたくて、使ったカラーはこれまたおのけんからもらったバス専用カラーのギルカラー。これって琵琶湖では超有名なカラーで、自分も琵琶湖に通ってる当時はこのカラーはフェイバリットだった。スモークにブルー・イエロー・シルバーのラメが入ってて、何に見えるかは定かではないけどコレに変えたら一撃でシーバスが喰ってきた。これで約100gの入れ替えができたことで結果的に優勝できたんだけど、ホント出来過ぎです。

おのけん>

いやいやそんなことないですよ。完全に実力。その日にかけた上から3つをミスなくキャッチできること自体がすごい。ボクも前原さんに教えてもらったパターンでHOT開幕戦は戦ったけど、キビレを4枚ミスしてマゴチ1本ウエイインしただけですもん。いや~でもホントにバイトの数は多いですよね。

前原さん>

恐るべしワインド(笑)きっとまだまだいろいろな使い方ありますよ。サイズも使い分けることでZZheadのウエイトとのバランスでスピード調整できるし、食ってるベイトがわかればマッチザベイトも可能。75と90を上手く使い分けるのも重要になってきますね。

おのけん>

自分はHOTのとき、1/4オンスのZZheadにマナティ75のハゼカラーを使ってました。春だしちょっとベイトも小さめかな、と思って。もっとフォールスピードをスローにしたければ90サイズも有りってことですもんね。

前原さん>

そうですね。自分は今回マナティ90をメインに使ったんですが、ひとつだけ75をセットしてありました。ミスバイトがあったときにサイズダウンさせて同じスポットを直撃したりフォローの意味でのサイズダウンも時には必要になりますからね。

おのけん>

うんうん、さすが同じバスプロ出身!考え方が超似てる(笑)さらにウイードの濃いエリアとかウイードベッドを攻めるとしたら、まんま琵琶湖のハネジグヘッドのスタイルがハマるかもしれませんね。琵琶湖ではマナティに普通のライトウエイトジグヘッド、がまかつラウンド25R・1/8オンスなんかを使ってるから、フッキングの課題さえクリアできれば浜名湖でも通じる可能性は大ですもんね。

前原さん>

そうですよね~。まだまだこれから進化しますね、この釣りは。いや深化と言った方がいいかもしれない。それだけ奥が深いテクニックなんですよねぇ『ワインド』っていうやつは。それともうひとつ、おのけんにも言ってなかったんだけど自分なりの超重要なキモがあって。

おのけん>

え?なになに??

前原さん>

これは当たり前のことかもしれないけど、ZZheadに対してマナティを必ず『真っ直ぐに』セットすること。これの目安があって、ピックアップする時ダーッと直線的にリールを巻いてくるとマナティのテールがブルブル震えながら一直線に回収できることってありますよね?

おのけん>

あ、そういえばあるある!ちょっとでもセンターがズレてたり曲がったりしてると一直線には戻ってこなくて、どっちか左右にナナメに泳いできたり…

前原さん>

それだとまったくダメで、バイトの数が全然違うんですよ!あのピックアップ時に真っ直ぐブルブルテールを震わせて帰ってくる状態が間違いなくベストです!!不思議なんですけどね。でもこれは昨年からやり込んで経験上間違いないことだと確信したんで、ぜひワインドをする時は少し気にしてみてください。

おのけん>

そうなんだぁ。自分も真っ直ぐセットすることは注意してたけど、あのブルブルの状態がイイってのにはまったく気付いてなかった。

前原さん>

コレ本当に重要です。とりあえずこのブルブル公開で自分が今考えてるボトムワインドはすべて公開完了です(笑)。あとはターゲットやセットするマナティのサイズによってフックの大きさを変えてあげれば完璧。ボクはがまかつのトレブルRBMHの♯2~♯4くらいを使い分けてます。フックポイントが極端に鋭いフックなので一瞬のコンタクトでもフッキングに持ち込める確率が他のフックと比べるとすごく高いんで気に入って使ってます。

おのけん>

なるほど~、、最終的なシークレットはブルブルだったワケね(笑)。めちゃくちゃ参考になりましたよ!本当に今日はありがとうございました!また次戦の活躍期待してます!!

前原さん>

ありがとうございます!年間チャンプ目指してがんばります!

おのけん>

自分もワインダーなので… 負けないようにがんばります(笑)

 

ボトムワインド解説動画

 

前原選手 MAIN TACKLE

☆前原選手 MAIN TACKLE
ロッド がまかつ LUXXEデッキステージ斬鱸S66MMH-F
リール スピニング2500番
ライン サンライン CAST AWAY PE♯0.8
リーダー フロロ20lb.

 

 

☆おのけんフリップ&ピッチ・サイトタックル
ロッド がまかつ LUXXEデッキステージ斬鱸GT66MH-F
リール ベイト2020番
ライン サンライン W.S.C.12lb.
リーダー サンライン FC100 20lb.
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