2016 第3戦「Megabass & YAMAHA カップ」 大会結果
Megabass & YAMAHA Cup CONTENTS | STORY | PATTERN | 3rd STAGE RANKING |
- 2016年第3戦「Megabass & YAMAHA Cup」 第4位
- 小野田賢一
- ウエイト
- 5,360g (シーバス×3)
今回のHOTはテレビ静岡の取材艇ということで、いつもと違い少しお気楽モードでの参戦となった。ひとりでストイックなトーナメントも面白いが、数年ぶりに柴田さんと同船。しかしカメラの前で2人ともノーフィッシュではいけないので、直前金土曜日の2日間、半日ずつ土砂降りの雨の中プラクティスを行った。このプラクティスでわかったことは以下の通り。
・最近表彰台パターンの定番である崩れカキ棚は釣れるが勝てる魚はいない
・崩れカキ棚に着いているクロダイ&キビレが極端に少ない
・ベイトとリンクしている崩れカキ棚が何ヶ所かあるがシーバスの反応が薄い
・土砂降りの雨だったため南エリアのシャローがサイトできず状況未確認
・内山海岸から舘山寺沖にかけて簡単に釣れる2kgクラスのシーバスが絶好調だが時間がなくてチェックできず
・上記の状況から判断してビッグウエイトが狙えないマゴチ、クロダイ、キビレは無視
という感じであった。正直、後から思えば内山海岸をチェックする時間をムリヤリにでも作らなかったことが最大の失敗だったが、その理由としてはあれだけ多くのシーバスが浜名湖内に入っている時は、どこかしらで爆発する崩れカキ棚、または数年前に私が勝った時のような地形変化の釣りが存在している可能性が高いため、船団の中で同じようなサイズのシーバス釣り合戦よりも勝機がある。そういった判断によってあえて釣れている内山海岸周辺はチェックできなくてもまぁいいか、でプラを進めた。しかし、期待の勝ちエリアは発見できず、逆に見込んでいたエリアが絶対にHOT当日に撃ってはいけないと確信することができたプラクティスであった。ポジティブに考えれば自分が考えていた釣りをすべて捨て、内山海岸周辺に集中する覚悟を決めることができたのが非常に大きかった。
そして当日、取材艇として全員のスタート風景を撮影した後にタックルを準備してフライト開始。実はここからトーナメントのカケヒキが始まっている。いつもの地形やストラクチャーに魚がいることがハッキリしている場合はこの朝イチのチャンスは重要で、フライト順が早く誰よりも先に1発目のスポットを撃ちたいのだが、今回はピンスポットではなくエリアの釣りなので、正直広大な内山海岸から舘山寺沖といってもキーパーギリギリから3kgクラスまで釣れてしまうこのような状況で、プラで一度も入っていないのに狙ってグッドサイズが釣れるスポットに入るのはほぼ不可能である。
そこで有効になるのが、バスプロ時代にもよく使った朝イチの選手がスタートする方向と最初に入るスポットをよく観察するというテクニックである。今回は釣れているエリアが内山海岸北側とある程度ハッキリしていたため、そのエリアに到着してまずは各ボートのポジションを確認。通常トーナメントで朝のファーストスポットに選手がセレクトする場所は、前日もしくは前週の状況から判断して最も自信のあるスポットであることが多い。当日の内山海岸北側には10艇以上のボートがひしめき合い、かなり密集した状況。船団の形から舘山寺沖から湖西方面まで斜めに入っている巨大ブレイクの東端周辺が最もボートが集中しており、その北側、南側、東側にもパラパラとボートが浮いている。この状況から判断すると南側のシャローや北側のディープでも釣れるであろうが、狙ってデカいシーバスを釣るのであればやはりこの巨大ブレイク沿いを回遊するシーバスが経験上最もカタイと判断し、船団のプレッシャーを避けるため最西端に入る。こういったブレイク上の船団を釣る時は、ブレイクに対して平行にシーバスが回遊してくることが多いため船団の真ん中にポジションを取るのではなく、どちらか「端っこ」に陣取るのが自分の中でのタクティクスである。どちらかはわからないが、上手くいけば誰もいない方向からシーバスの群れが回遊してくることになり、よりフレッシュな個体、またはデカいシーバスからバイトを奪うことができるからだ。失敗すると船団で叩かれた後の群れを撃つことになる。
こういった細かいところをプラクティスで確認しておくべきであるが、今回はこのエリアにプラでは入れなかったので経験とカンを信じて西から群れが入ってくると信じて船団の西側、少しみんなからは離れたエリアにポジションを取った。
最初はメガバス・X-80BEAT SW(Mキンクロ)を入れてすぐにリミットメイク。エリアのポテンシャルを確認し、読みが当たっていることも柴田さんがキャッチした75cmクラスで確信に変わる。こういう時は絶対に動かないのが鉄則で、釣れなくなっても待ち続けることでどんどん群れが通過していく。「ジアイ」と「沈黙」はもちろん何度かあったが、結局帰着間際まで釣れ続ける結果となり、さらに群れによって明らかにサイズが違った。無駄な移動時間をすべて省き、とにかく大型がこのスポットを通過する一瞬を待ってキャストを続けることが今回のキモであった。バスデイ・レンジバイブ70ES(HH-14ハイトホロアカキン)とO.S.P.ルドラ130S(コノシロHS86)をローテーションさせ20本以上キャッチ。最小サイズが60cmクラスとなるところまで入れ替えを繰り返した。
今回のHOTでは予想優勝ウエイトの精度も重要なファクターとなった。ストーリーにも書いたが、イージーに60cmクラスが釣れる状況をしっかりとトーナメント中に理解し、いつもならスーパーキッカーであるそのサイズはただのキーパー、70cmオーバーがキッカーフィッシュであり、2kg×3本=6kgでは優勝はない…とどれだけ早い段階で気付けるかが勝負の分かれ目になったように思う。であるから、あの手この手を使いコンスタントに釣れる60アップはさておき、どうにか70cmオーバーを釣りたかったのだが、4度しかなかった70クラスのバイトは3度が柴田さん、1度は自分にあったもののミスをしてしまった。大誤算はやっぱり柴田さんに釣り負けたことである(笑)。柴田さんと違うことと言えばレンジバイブ『70S』を持ってなかったことと、たまに爆発的なキッカーが集中するクリアー系アワビカラーくらいか…(この系統のカラーは時々ガイド時に不思議と爆発し、決まってピンク系ではなくブルー系のクリアアワビである)。
実は柴田さんとHOTに同船して参加するのは今回で確か3回目。ちょうど10年前の2006年7月に行われたHOTでこの時も釣り負けて柴田さんが優勝。当時としてはこれまた今回と同じくレコードウエイトとなる6,080gをキャッチしており、自分はバラシに泣いて1,300gであったが40数人の参加で5名しかウエイインがなかった超タフコンディションの大会(当時のレベルは今とは比較できないほど低かったのもあるが…) だったためなんとこんなウエイトでも準優勝。ワンツーフィニッシュとなったのである。しかも今回との共通点がもうひとつ。この時もテレビカメラが同船しており、「釣りビジョン」の「つりステーション」でHOTの様子がオンエアされたのである。
偶然なのか?やっぱり『持ってる』男なのか?柴田昌宏…恐るべしwww。
HOT2016も残すところ最終戦のみ。協賛スポンサー様には大変なご協力をいただいており感謝申し上げます。そして参加選手のみなさん、今回はオープンエリアの釣りがハマリ、誰でもHOTレコードウエイトは更新可能なことが証明されました!!柴田さんにヒットした3本目の70アップもバラしてなければおそらく夢の10kgオーバー。最終戦、このレコードウエイトを破るのはコレを読んでいるアナタです!!
Tackle Date
ロッド | がまかつ LUXXEデッキステージ斬鱸GT S66M-F |
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リール | スピニング2500番 |
ライン | サンライン 磯スペシャル・GOLDISH2号 |
リーダー | サンライン トルネード松田スペシャル5号 |
ルアー | メガバス X-80BEAT SW(Mキンクロ) O.S.P. ルドラ130S(コノシロHS86) |
フック | がまかつ トレブルSPMH #6 |
ロッド | がまかつ LUXXEデッキステージ斬鱸GT B66MH-F |
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リール | ベイトリール |
ライン | サンライン 磯スペシャル・テクニシャンType-TC 5号 |
リーダー | なし |
ルアー | バスデイ レンジバイブ70ES(HH-14ハイトホロアカキン) |
フック | がまかつ トレブルSPMH #6 |