2019 第1戦 ストリームトレイル&ボートクラブ・カナル CUP 大会結果

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柳舘慶治

2019年第1戦「ストリームトレイル&ボートクラブ・カナル Cup」 優勝
柳舘慶治
ウエイト
3,730g

 今回、初めて浜名湖オープントーナメント(以下:HOT)に参戦させていただいた。これまで自分自身BASSトーナメントの参戦経験はあったが、ソルトのトーナメントは今回が初参戦ということもあり、不安ではあったが、周りのスタッフの方々や友人のお陰でトラブルなく初戦を終えることができた。大会出場にあたって色々とサポートしてくださった皆様には感謝の気持ちでいっぱいである。

 さて早速今回の試合についてであるが、まず第1に重要であったのはエリアセレクトであった。ワインドでの釣りを得意とする自分にとって、メインターゲットとなるキビレ・マゴチの魚影の濃いエリアを探し出すことは必要不可欠であり、冬の時期からキビレ、マゴチの群れを追っていた。結果、試合1か月前には5、6か所にまで絞ることできた。しかし、試合開始数週間前から自分の用意したメインエリアの多くに藻が発生し、これがワインドをする際にフックに引っ掛かり非常にストレスになることを感じていた。よって、この藻が生えているエリアを自分の持っているエリアから除外することでストレスフリーに釣りをすることとした。

 

 そして、この絞られたエリアで自分が用意したパターンは2パターンであった。1つ目はビッグキビレパターン。2つ目はビッグマゴチパターン。いずれもワインドを使用したパターンであったが、各エリアでこの2パターンを使い分けた。以下に今回のパターンについて記載させていただく。

 まず、1つ目のビッグキビレパターン。エリアは鷲津航路9番付近で、具体的には航路周辺にある牡蠣殻のハードボトムとブレイクを挟んだ砂地エリア。ちょうどブレイクラインに1kgクラスのキビレの群れが居ることを前日のプラクティスで確認しており、当日はワインドでこのキビレを釣ることでウェイトのベースを作った。ベースメイクは2時間程度ででき、この時点でキビレ3匹3kg。キビレで入れ替えも考えたが、同じようなサイズ同士で集団行動するキビレを追ってもウェイトアップは不可能に近い状態。結果、10匹以上のキビレを釣りあげたが全て1kg前後。優勝を4kg以上と考えた私たちはベースメイク後のウェイトアップを目指すため、マゴチを選んで釣ることに徹した。

 そして今回の大会でハイウェイトをたたき出すために必須であった、2つ目のパターンであるビッグマゴチパターン。試合後半は殆ど、このパターンでマゴチを釣っていた。エリアは女河浦沖。3.5~4mの砂地フラットで個体数は圧倒的に少ないが60cmクラスのマゴチの実績が多い場所。自分たち兄弟はレンタル和船での参戦であることから、機動力が他の選手と比較すると劣るため、可能な限り1つ目のキビレパターンエリアの近くで最良のエリアを選んだ。このエリアで50cm~60cmまでのマゴチを3匹釣り上げ、ウェイトアップに成功した。

 次に使用したルアーについてであるが、両エリアともにZZヘッド1/2oz、3/8oz(オンスタックルデザイン)+マナティー90(オンスタックルデザイン)の組み合わせにアシストフックを装着したもの。

 

 使用方法については、エリアに入って直ぐに1/2ozでサーチし、ショートバイトが連発するようであれば、3/8ozにウェイトをダウンし、フックアップ率を上げる戦略。この細かなZZヘッドのウェイト調整がキモであった。そうと言うのも、マゴチのバイトはフロントフックごとルアーが口の中に納まる事が多いため、ヘッドのウェイト調整は、さほどシビアではない。それに対してキビレは、リアフックへのショートバイトが連発するため、少しでも違和感なくリアフックを口の中に送り込みたい。軽めのジグヘッドを選択すればバイトの際にリアフックが口腔内まで納まりフックアップ率が圧倒的に上昇する。さらに軽めのヘッドを使用することでロッドティップまでバイトが伝わってくる。1/4ozのヘッドを使用することも悪くはないが、試合当日はわずかに波風もあり、ボトムをとりにくいため3/8ozを最軽量ウェイトとした。

 またロッドアクションとリーリングも非常に重要なものであった。一般的なワインドは2アクションフリーフォールであるが、私たちが今回実践したのは、2アクションテンションフォール。フリーフォールはフォールの際にイレギュラーアクションをすることでリアクション性が向上するという利点があるが、フォール中のバイトはラインスラッグの影響でロッドティップに伝わりにくい。そのため春や冬の水温の低い低活性時では上記のキビレのショートバイトに対応できない。しかし、テンションフォールは常にラインにテンションをかけているため、フォール中のショートバイトに十分対応可能である。HOT第1戦は水温も十分に上昇していない4月の開催ということもあり、試合中は全てテンションフォールでの釣りを選択した。
 今回の戦略をまとめると、キーとなったのは、以下の3点。

  (1) エリアセレクト
  (2) ZZヘッドのウェイトローテーション
  (3) ロッドアクション時のテンションフォール

 この戦略で最終的にキビレ×2、マゴチ×1の3730gでフィニッシュ。目標の4kgまでは届かなかったものの、自分は初参戦初優勝、一緒に参戦した弟も初参戦4位入賞という出来すぎた結果をいただけた。

 そして、ここからは別件であるが、今回このように記事を書かせて頂く機会があったので、この場を借りて読んで頂いた皆様にお願いがある。今回、メインターゲットとしたマゴチだが、近年ボトムワインドが流行してから個体数が激減しており、以前よりも圧倒的に釣れる数が減っていると聞く事が多くなった。自分も数年前と比較すると釣り上げる数もサイズもダウンしており、マゴチの個体数は危機的状態にあると考えている。そこで、最近自分が実践しているのは、50cm以下のマゴチはリリース、1日に持ち帰るマゴチは1人1匹までとしている。これは、あくまでもマイルールであり、この活動を他人に強制するつもりもないが、アングラー1人1人が現実を受け止め、浜名湖の貴重なマゴチを保護していただけると幸いである。

 最後に大会運営の皆様、今大会の冠スポンサーであるStream Trail様、CANAL様、大会に参加された選手の方々、レンタルボートでお世話になっているフィッシング沖様、今回は本当にありがとうございました。

 

Tackle Date

◆Tackle Set [ZZヘッド3/8oz用]
ロッド ZODIAS 270ML(シマノ)
リール STELLA 2500SHG(シマノ)
ライン PE ♯0.8
リーダー Seaguar Grand max FX 3.5号(KUREHA)
ルアー マナティー90(オンスタックルデザイン)
フック  

◆Tackle Set [ZZヘッド1/2oz用]
ロッド ZODIAS 273ML+(シマノ)
リール EXSENCE CI4+ C3000MHG(シマノ)
ライン PE ♯1.0
リーダー Seaguar Grand max FX 4号(KUREHA)
ルアー マナティー90(オンスタックルデザイン)
フック  

 

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