第4戦 まぐろの海商 & DOG FIGHT CUP 結果
まぐろの海商 & DOG FIGHT Cup CONTENTS | STORY | PATTERN | 4th STAGE RANKING |
- 2013年第3戦「まぐろの海商 & DOG FIGHT Cup」 優勝
- 黒田健史
- ウエイト
- 6,500g (シーバス×3)
- フィッシング・エリア
- フィッシング・パターン
まず初めに、本年は今まで以上に多くの方々に支えられ、助けられたシーズンとなりました。本当にありがとうございました。浜名湖オープントーナメントに参加されている選手の皆さま、協賛スポンサーさま、大会運営スタッフの皆さまに心から感謝いたします。
今大会、最大の伏線は前回9月に行われた第三戦まで遡る。
僕の第三戦の結果は60cmくらいのシーバス一本のみ。表浜名湖での釣果でした。その他、オノケンさんや、堀さんなど表浜名湖を得意としている参加者の結果を見ても皆0~2本程度。色々な要因が考えられると思うが、近年の表浜名湖はプレッシャーが尋常ではなく、加えて今まで僕を何度も優勝に導いてくれたピンスポットの多くが誰もが知っている場所になっている。魚のクオリティは高い表浜名湖だが、絶対数は少ないため今の状況ではよっぽどのタイミングでないかぎり『トーナメントタイムでは1本しか出せない』ということを第三戦で痛感した。僕の中では苦渋の決断ではあったけれども、この時点で『表浜名湖を捨てる』というプランを浜名湖のトーナメントで戦うようになって初めて立てた。
ちょっと寂しいけど、表浜名湖の時代は終わったのだと思う。
ではどこを攻略するのか?ということになったが、安定して魚影が濃かったのは第三戦時に上位を独占した細江湖(ホンダ前)の2~3.5mと、猪鼻湖(瀬戸橋周辺)の8m前後。ただ誰もが知っているようにスクールの魚を相手にするため、クジ引き的要素が強くサイズが選べないためこのエリアで釣りをする以上『狙って勝つ』とはとても言えないのが現状であった。特にホンダ前は『意地でも行かない』と心に決めていた。
ここまで頭が辿り着いた時点で、今まで自分の攻略してきた場所の条件を一度、ノートに書き出し、グーグルアースを活用して浜名湖全域を一から見直した。出した結論は、
『流入河川が近くにあり、岬や航路など地形変化がある場所の3m以浅に刺さっている縦ストラクチャー(壊れたカキ棚や、航路杭)』
これを練習ではとにかく探し、反応があった場所は全てGPSに打ち込んだ。結果、700~1,500gフィッシュが庄内湖の最奥(オイスカ高校裏)の壊れカキ棚や沈みオダでいくらでも釣れることを発見し、猪鼻湖最奥にある流入河川のチャンネルブレイク上にある航路杭や壊れカキ棚で3kg以上のキッカーが入る可能性が非常に高いことを確認した。特に猪鼻湖は週を重ねるごとに魚の絶対数が減少していったが、減っているほとんどが50cmまでの小型サイズで、大型の魚に限っていえば全く動いておらずより狙いやすくなっているように感じた。
大会当日、チョイスしたルアーは自分自身、今年の初めから製作に関わっていたメガバス・メタルエッジとカットバイブ(&プロトバイブレーション16g)。ハイピッチ&タイトウォブルの今まで主流のSWバイブレーションはバイト自体は増えるが、小型サイズが先に反応してしまうため、水平姿勢でワイドにアクションするメタルエッジが結果的にメインルアーとなった。
7時半スタート、11時半帰着の実質4時間の今大会では、まず庄内湖最奥で3,500gのベースを作り、それができたら猪鼻湖最奥でキッカーを狙う戦略。移動距離が非常に長いため、実質釣りができるのは2時間半だと思っていた。スタート後、庄内湖最奥では10分に一回のペースで確実にバイトはあるが、バラシや、ラインブレイクのミスがあり、5本キャッチした時点で1,200~1,300×三本で3kg後半までウェイトを上げて時間は9:30。粘れば4kgそこそこまでは確実にいくが、そこに確実な優勝はないと思い、プラン通り全開で猪鼻湖へ。久しぶりに55kmしか出ない自分の船が遅く感じた。
10:10に猪鼻湖に到着し、僕の中での一級スポットに入る前に周りを適当に攻めて50cmくらいを二本(入れ替えはなし)。ここでカメラマンさんに『フッキングの練習終了』と今思えば恥ずかしい一言を言った5分後に、今大会のキッカーとなる70cm後半の3,800gフィッシュが入り、ライブウェルに入らないため頭だけ水に入れて検量に戻った。キッカーフィッシュの途中検量を終え、諸々写真撮影をしていたら時間は11:10になっていた。ウェイトは目測6kgは超えていたのでカメラマンさんも『上がる?』と聞いてきたが、まだ勝ったかは分からない。あと10分は釣りができる! 1,300gを2,500gに入れ替えれば確実に勝てる。と2,5番のピンスポットを10分だけ攻めにいったが、ノーバイトでタイムアップとなった。
昨年の最終戦、オノケンさんが圧勝したときウェイトがどうこうではなく、その内容に非常に悔しい思いをした。誰かが釣っていたポイント、過去に釣れたことのある実績だけのポイントで戦うというのはある意味トーナメントの一番面白い部分をスポイルしていると僕は思う。そういった意味では今回の大会は、6,500gまでしかウェイトを積み上げられなかったけどとても達成感を感じた一戦でした。ただ半分くらい『猪鼻湖でキッカーだけに的を絞ったら10kgもあったのでは?』と戦略的に攻め切れていない自分に悔しさも残る。
最後になりますが、スポンサーさま、ガイドに遊びに来てくれる皆さま、応援してくれる皆さま、競い合ってくれる皆さまに心から感謝いたします。
Tackle Date