HOT 2012　オフショアチャレンジ！！

● HOT 2012　オフショアチャレンジ！！

　今年初開催となるHOTオフショアチャレンジ。浜名湖内の釣りで絶大なる影響力を誇るようになったHOTも8年目を迎え、新しいスタイルの一環として企画された。
　しかしながら当初8月5日に予定していたところ悪天候、振替日の8月下旬も海が荒れ延期に次ぐ延期となった。オフショアチャレンジの場合浜名湖内よりも数倍危険度も増すため、このあたりは運営側としては細心の注意を払わなければならず仕方ないところ。
　この延期と振替開催日が10月13日土曜日ということで各地のお祭と重なってしまったため、参加チームも当初約20チームのエントリーがあったが5チームのみの参加で幕を開けた。

● 前日までの浜名湖沖の状況

　ここ一週間ほどようやく秋めいてきたが、まだまだ日中は暑いくらいで浜名湖沖の水温は24度前後。真夏の海ではなくなったものの、季節感としては十分に夏を引きずっている状態。
　今年は例年この時期から釣れ出すイナダに混じってカンパチが多く、ライトジギングでは好釣果情報が数多く入ってきた。
　

　しかしながら時間による回遊待ちの釣りであり、プライムタイムも午後から夕方にかけてとHOTオフショアチャレンジのトーナメントタイム（7時スタート～14時帰着）を考えると青物でリミットメイクするにはこの時間的ズレをいかに克服するかがキーとなった。そして優勝に絡むには必須のキッカーをどの魚種で入れるかも各チームの作戦で明暗が別れるところ。5本の総重量勝負ということでライトジギングだけではちょっと厳しいかな、といったところだ。

● オフショアチャレンジならではの作戦

　今回、開催日が10月にズレたため当初予定していたルールとは若干の変更を余儀なくされた。
　魚種は問わず5本の総重量。ただしサメ類、フグ類は検量対象外でエソは1本までウエイインすることができる、というものだ。状況からしてライトジギングでの小型青物とホウボウ、ヒラメなどを狙うのがリミットへの近道として各チームが選択した王道である…。

　が、他に選択肢としてあったのは、ウエイトは軽いが高確率で釣れるオフショアマゴチ、キッカーが期待できるオフショアシーバス、そして残った夏の海でサイズは小さく数も少なくなったシイラ、キャッチできる確率は低いがウエイトのあるサワラ系、このあたりが参加チームの立てた作戦となった。

● 予想外の苦戦

　当初かなり早い段階でリミットメイクが可能と考えられていたライトジギングであるが、フタを開けてみればかなり厳しい状況であった。順調に青物の動きを捕らえたのはTEAM CRUSEのみでそれでもポツポツとヒットがある程度。同チームは他チームよりもさらに西側のエリアまで広範囲に攻めて結果を出した。

　それでも粘っているとTEAM FALCONはキッカーとなる3kgオーバーのヒラメをキャッチ！TEAM DELSOLもオキザワラの群れに当たり数回ヒットさせるもののすべてラインブレイクとなる。

● 偶然が確信に

　その中でも気を吐いたのが優勝したTEAM K。
　朝イチの35m漁礁付近のライトジギング中に筆者のジグをフォール中にひったくっていったのがまさかのシイラ。それほどビッグサイズではないものの、このトーナメントにおいてはナイスキーパーである。
　さらにファイト中に数匹のシイラを確認し、同船のキャプテン伊藤選手にポッパーをキャストしてもらうと一撃でバイトしＷヒット！

　この2本を無事キャッチし推定5kg、スタートダッシュに成功した。
　さらにジギングでエリア移動を繰り返すがキーパーギリのホウボウを2本追加したのみ。風も収まってきたので偶然から確信に変わったシイラパターンを見つけるべく走りに走って1時間以上。やっと群れを見つけそこで一瞬にしてリミットメイク。ビッグサイズは出なかったものの、ウエイトの稼げるペンペンよりちょっと大きめのシイラを狙ってヒットさせ入れ替えを繰り返した。

　優勝は後半のシイラ狙いへのシフトが功を奏したTEAM K。小さいと言っても2kg以上あるペンペンを確実にキャッチすることでウエイトを唯一の9kg台、9,530gまで押し上げることに成功。メインで使用したルアーはファルコン・Zスライドジグとスミス・ドラゴンサラナ。

　そして準優勝は4,945gでTEAM FALCON。キッカーとなる3kgオーバーのヒラメが効いたものの、あと1本のキッカーが出ず。実はシイラ狙いを予定しており回遊のあるエリアも掴んでいたが当日の風で断念。しかもその狙いのエリアこそ今回優勝のTEAM Kが攻めていたエリア付近であった。来年のリベンジに期待！！メインルアーはファルコン・Zスロージグとケンちゃんジグ。

　第3位はイナダとホウボウでリミットメイクし4,340gをウエイインしたTEAM CRUSE。こまめに移動を繰り返しより多くのポイントをランガンすることで結果を出し、終わってみればこのチームのみが青物をキャッチできたという結果となった。メインルアーはアクア・ラブレスとオカダマ。

　第4位は3,550gでTEAM DELSOL。終始漁礁を攻めてホウボウなどをキャッチしたが、偶然回遊してきたオキザワラでラインブレイクを連発しキッカーを入れることができなかった。ヒットしたすべてをキャッチしていたら…というシビレた展開であった。

　第5位はTEAM BOAT CLUB。残念ながらノンキーパーのみのキャッチとなり撃沈であったが、月刊BOAT CLUB編集部が取材のため同船し、現在発売中の同誌にHOTオフショアチャレンジの模様が掲載されています。ぜひご覧ください！

● NEXT　オフショアチャレンジ 2013！！

　さて、試験的にやってみたHOTオフショアチャレンジ。
　参加チームは少なかったものの、やはり楽しすぎる！！　普段はペンペンやホウボウを釣ってドキドキすることは無いが、トーナメントでのやりとりとなるとめちゃくちゃ慎重に…（笑）。さらにチームトーナメントというのも面白い。仲間同士でワイワイやりながら成績も共有できるということで、HOT本戦とはまた違った雰囲気でした。
　懲りずに来年も絶対にやりますので、今年出場できなかった方々もぜひご参加をよろしくお願いいたします！

　最後に、当日の模様を各チームに動画で撮影していただくようにお願いしてありそれをまとめましたのでぜひご覧ください。動画撮影のファイル時間を参考に時系列で編集してみました。海の状況変化なども見てわかると思います。来年は真夏のベタ凪の時にできますように…。